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いきものがかりのギター山下穂尊氏がグループ脱退を発表
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今年結成22年目を迎えたスリーピースバンド「いきものがかり」が今月2日、メンバーのギタリストで、同バンドの作詞作曲も手掛ける山下穂尊氏が、今年の夏をもってグループから脱退するとオフィシャルホームページで発表した。
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ツアーの最終日となる今月11日の横浜アリーナ公演が3人のラストステージとなり、いきものがかりはボーカルの吉岡聖恵氏、ギタリストの水野良樹の2人体制で活動を継続していくことになる。
山下氏はオフィシャルホームページで「突然のご報告になってしまったこと、申し訳ございません。私、山下穂尊はこの夏をもってグループから離れ、表舞台に立つ芸能活動からは退く決断をいたしました」、「2人になるいきものがかりは少し違和感があるかもしれませんが、2人の歩みもこれから楽しみにしています」と語った。
解散に関して、水野氏、吉岡氏の2人は山下氏の脱退後の活動を応援していたりなど、円満な解散とみられている。
グループ脱退の理由は?
いきものがかり脱退という選択について山下氏はオフィシャルホームページでこう語っている。
「この一年以上、様々に社会状況が変化していく中で、果たして自分がいる場所、するべき事、生き方、とは何だろう、とずっと考えて参りました。約22年間の活動で見させてもらえた世界の素晴らしさ。一方でこのグループを続けていては見ることのできない世界への憧れ。自分の中ではこれまで、両者のあいだでの葛藤がどうしてもありました。」
後ほど紹介するいきものがかりからのコメントでも「放牧(活動休止)をしてみたり、独立をしてみたり、紆余曲折の旅を続ける中で、音楽やグループに向ける気持ちが、山下と他の二人とで、少しずつ違うものになってきた」と伝えているように、ここ数年での方向性の違いが招いた解散劇であるようだ。
山下氏の今後は?
山下氏は「表に立つことからは退きますが、創作活動などは引き続き行っていきたいと考えております」と述べているように、今後は作詞作曲や執筆などの活動を続けていくそうだ。
いきものがかりからのコメント(全文)
この解散に関して、吉岡氏、水野氏両人がそれぞれコメントしている。
吉岡氏コメント
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ファンの皆様、いつも応援してくださる皆様、突然のことで驚かせてしまい申し訳ありません。
学生時代から、気付けばもう22年間、いきものがかりを3人でやってきたんだなぁと実感しています。3人でいることが当たり前の日々でした。
今回の発表に至るまでには、3人で何度も膝を突き合わせてたくさん話をしてきました。今回の山下の決心は、“山下穂尊が、より山下穂尊らしく”、より自由に生きていくための選択だと思っています。
彼は表舞台からは退く決断をしましたが、昔から時間があればバックパッカーとして海外に旅に出たり、アウトドアの世界に没頭したり、音楽だけでなく様々な分野に興味を持ってきた多才な人間です。
そんな彼の世界が、これからさらに大きく豊かに広がっていくことを信じていますし、これからも互いに切磋琢磨し、エールを送り合える仲間でいたいと思います。
皆様、どうかグループから旅立つ山下穂尊を、あたたかく見守っていただけたら幸いです。新しい「いきものがかり」もより一層輝けるように、吉岡・水野で力を合わせて、精進して参ります。
引き続き山下穂尊を、そして「いきものがかり」をどうぞよろしくお願いいたします。
ほっち、いつも穏やかな優しさで、いきものがかりを支えてきてくれて、本当にありがとう!これからもどうぞよろしくね!
水野氏コメント
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6歳のときに出会って、友達になって、メンバーになって。
18歳のときに近所の公民館のベンチで穂尊と「こんなことできたらいいよなぁ」って企んだことは、ほぼぜんぶ叶って。
今、38歳になって、振り返れば「楽しかったな」と言えてるんだから、俺たちは幸せだったんじゃないかなと思います。
だって、あの頃の自分たちが目の前にいたら「おい、うまくいったぞ」ってたぶん言っちゃうと思うし。
最高だったよな、ほんとに。
信じられないよ。これから、久しぶりに俺らは別々のことをするんだから、精一杯楽しもう。ありがとう。これからもよろしく。
それぞれ山下氏への激励のメッセージも込められており、粋な解散コメントとなっている。
いきものがかりとはどんなグループなのか
いきものがかりは老若男女、知らない人がいないほど有名なスリーピースバンドだが、今一度どういったバンドなのかその軌跡をみていきたい。
メンバー紹介
吉岡聖恵 (よしおか きよえ)
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1984年2月29日(37歳)神奈川県厚木市出身。いきものがかりのボーカルで、基本的には制作には携わることは少ないが、「ちこくしちゃうよ」など、手掛けた曲もいくつかある。
水野良樹(みずの よしき)
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1982年12月17日(38歳)神奈川県海老名市出身。いきものがかりではギターを担当し、シングルA面曲の大半とアルバム収録曲の一部を作詞作曲している。
山下穂尊 (やました ほたか)
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1982年8月27日(38歳)神奈川県海老名市出身。いきものがかりではギターやハーモニカを担当し、カップリング曲(カバー曲やライブ音源を除く)の大半とアルバム収録曲の多くを作詞作曲している。
もともとは男性2人組だった?いきものがかりの結成秘話
もともといきものがかりは、小学校時代からの同級生である水野良樹氏と山下穂尊氏の2人によって、1999年(平成11年)2月に結成されたアマチュアバンドだった。
しかし、同年11月にボーカルの吉岡聖恵氏が加わり、現在の男女3人組となった。
バンド名は、結成した際の水野氏と山下氏の唯一の共通点が小学1年生時代の係活動「生き物係」であったことに由来している。
吉岡氏の加入をきっかけにしてバンド名の変更が検討されるも、吉岡氏が「いきものがかり」を気に入ったことからそのままとなっている。
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地元への恩返し
いきものがかりの楽曲が小田急線の駅メロとなっていることはご存知だろうか。ベストアルバム『いきものばかり〜メンバーズBESTセレクション〜』の発売日2010年11月3日より、海老名駅で「SAKURA」、本厚木駅で「YELL」が接近メロディとして使用されているのだが、これは「地元への恩返し」としていきものがかりが小田急線に提案し、無償で提供したものである。
男女3人グループ「男子1人」脱退の法則?
いきものがかり山下氏の脱退を受け、Twitterでいま話題となっている男女3人グループの男子が1人だけ脱退してしまう現象を調査してみた。
かつて3人組で現在2人になっているバンドを調べてみると、DREAMS COME TRUEやEvery Little Thing、the brilliant greenなどが見つかった。
DREAMS COME TRUEは吉田美和氏、中村正人氏、西川隆宏氏の3人組だったが、2002年に西川氏が途中脱退。
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またEvery Little Thingも、持田香織氏、伊藤一朗氏、五十嵐充氏の3人組だったが、2000年に五十嵐氏が脱退。
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the brilliant greenも同様に、川瀬智子氏、奥田俊作氏、松井亮氏の3人組だったが、2010年に松井氏が脱退している。
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他にもいくつか同様のバンドがあり、どういった理由かはわからないが、この現象は以前からよく起こっているようだ。
いきものがかり・山下穂尊 脱退まとめ
いきものがかりは昔からよく聞いていたバンドだったので、このニュースにはとても驚かされました。山下さんがこれから誰に楽曲を提供するのか気になるところではありますが、私も山下さんの今後の活動を応援したいと思います。